HOME > 婦人科・産科 > コラム コラム 診療概要 強い生理痛と過多月経 妊婦検診と4D超音波撮影 胎児スクリーニングについて 不妊症、不妊治療について 月経周期の変更 避妊と中絶 更年期障害 子宮脱について 各種検診について 子宮頸がんの検診と予防ワクチン よくあるご質問(FAQ) メール(深見和之院長宛) コラム 「おりものが多いとお困りの方へ、あるいは、かゆみ、においの気になる方へ」 当院では、おりものの多い方、かゆみのある方、においの気になる方へ丁寧に対応して おります。 おりものの多くなる病気は、多数あります。 ① カンジダ膣炎:おりものが増え、かゆくなる。 ② トリコモナス膣炎:おりものが汚くなり、かゆくなる。 ③ 細菌性膣症:おりものが汚くなり、においがでる。 ④ クラミジア子宮頸管炎:無症状のことあり。 ⑤ 淋菌性子宮頸管炎:無症状のことあり ⑥ 萎縮性膣炎:おりものが汚くなり、血液のまざることがある。 ①から③までの病気は、おりものをスライドガラスに載せて、顕微鏡で見ることですぐ に診断できます。①カンジダ膣炎は、顕微鏡で菌糸を確認します。②トリコモナスはう ごめく原虫を確認します。③細菌性膣症はデーダーライン桿菌が減少し、球菌の増えて いるのを確認します。おりもののpHを測ってpH4.5以上であることを参考にします 。 ④,⑤はそれぞれ、クラミジア、淋菌の感染で起こる病気で、これらは、すぐに診断で きず、PCR法を使って、検査します。結果がでるのに4日かかります。 ①カンジダ膣炎の治療は、抗真菌剤の膣錠を膣内に挿入し、かゆみのあるところに抗真 菌剤のはいったクリームを塗ってもらいます。普通は2,3日で治ります。ピルを服用し ていたり、ミレーナを入れていたり、閉経していたり、初潮のまだの方には、抗真菌剤 を服用していただくという手もあります。経口剤は、胎児に悪影響をあたえるので、妊 娠の可能性の極めて低い方に処方します。 ① トリコモナス膣炎の治療は、チニダゾール4錠を1度に服用してもらって、1回きりの 治療で治します。パートナーもトリコモナスを持っている可能性が高いのですが、男性 でトリコモナスをみつけることは困難とされています。いてもいなくてもパートナーに はチニダゾールを飲んでもらうことをお勧めします。でないと、また女性がうつされて しまいます。③細菌性膣症の治療は、メトロニダゾールの膣錠を使うか、服用をしてい ただきます。1週間ぐらいでにおいがなくなり、おりものはきれいになります。服用後4 8時間まで、禁酒です。お酒をのむと悪酔いします。④クラミジア子宮頸管炎の治療は ジスロマック4錠を1度に服用、1回きりです。⑤淋菌性子宮頸管炎の治療は、ロセフィ ン1g点滴です。これも1回きり、30分ほどかけて点滴します。④⑤とも性感染症で、 パートナーの検査、治療が必要です。男性には、容器をわたしますので朝1番の尿をお 持ちいただければ、検査可能です。 ⑥ 萎縮性膣炎は閉経後の女性にみられます。女性ホルモンの欠乏により、膣粘膜が萎 縮し、細菌感染を起こすことで起こるといわれています。エストリールという女性ホル モンの膣剤を使うことできれいになります。14日間連続して使用し、以後,週に2回 膣剤を使えば、安全に良い状態を保てます。 最後に①から⑤のどれにも該当せず、おりものが多いとお悩みの方がいます。 正常のおりものであれば、悩む必要はありません。 おりものの多い、少ないは個人差があります。 おりものシートを使われる方は多いですが、ときにかぶれて、かゆくなることがありま す。 かゆくなったら、なおるまではずして、軽いステロイド剤の塗布がよく効きます。 おりものシートに限らず、かぶれることはよくあって、軽いステロイド剤がよく効きま す 婦人科医はおりものひとつにこんなにも関心を寄せています。 お悩みの方のご来院をお待ちしております。 「更年期障害でお悩みの方へ」 多くの女性が45歳から55歳の間に更年期を迎えます。 卵巣にある卵子の数が少なくなってきて、女性ホルモンの分泌が不安定になり、ほてり 、発汗、動悸、不眠、鬱などの症状がでてきます。 こういったとき、女性ホルモン補充療法はよく効きます。最近は、卵胞ホルモン、黄体 ホルモンとも天然型の製剤がでてきました。若いときのホルモン量の2分の1から4分の1 の量をおぎないます。経口剤、パッチ剤、塗り薬などさまざま剤型がありますが、黄体 ホルモンを1錠、眠前に服用して、卵胞ホルモンのパッチ剤を貼るか、塗ってもらうの がお勧めです。貼ったり、塗ったりするほうが、経口剤より、肝臓への負担が少なく、 血中脂質への悪影響、止血系への悪影響(脳卒中、心筋梗塞、血栓症など)が少ないで す。 かぶれるなどのある場合は、経皮剤でなく、経口剤も選べます。経皮剤が肝臓への負担 が少ないという利点はありますが、普通に健康な人であれば、経口剤でも問題はありま せん。 乳がんのリスクがほんの少しあがる、血栓症、脳卒中、心筋梗塞のリスクがほんの少し あがるなどの副作用がありますが、更年期障害を治してくれるという利点が、副作用の リスクを上回っていると考えられています。いつまで、女性ホルモンを続けるべきかと いうことですが、5年、10年と続けて構いませんし、症状がつづけば、70代、80代まで 続けることもあり得ます。 更年期障害に、日本では、プラセンタ注射をしているひとが散見されますが、プラセン タ治療は、婦人科のどの教科書にも登場しません。女性ホルモン補充療法をお勧めしま す。 更年期障害、がまんしないで受けてみられてはいかがでしょうか。 「月経困難症(月経痛)と過多月経の治療」 月経困難症と過多月経、どちらも女性のパフォーマンスを著しく阻害します。 ないのがいいにきまっています。(と僕は思う) 治療法が充実してきました。 まず、ピルですが、服用することで、体内のホルモンが通常の2倍になります。 黄体ホルモンが持続的に作用することで、子宮の内膜が薄くなり、生理の量を減らして 、生理痛を軽くしてくれます。120日連続して飲むタイプのピルもあり、この場合、う まくいけば、生理の回数が120日に1回になり、より快適です。月3000円ぐらいかかりま す。もちろん、好みによって、24日服用して4日休むでも構いません。28日周期になり ます。実は、このタイプのピルにジェネリックがでて、薬代は従来の3分の1ぐらいにな りました。ピルの欠点は、血栓症のリスクが上がるということです。といっても心配す るほどではないですが。避妊ができるというおまけもつきます。 血栓症を嫌うひとには、黄体ホルモン製剤があります。ピルは1日1錠の服用ですが、黄 体ホルモン製剤は朝、夕の服用を毎日続けます。原則、月経はなくなります。最初、3 か月ぐらい少量ですが、不正出血がつづき、すこしうっとおしいかもしれません。月、 3000円ぐらいかかります 子宮内避妊具を入れるという手もあります。入れると、子宮内で黄体ホルモンがでて、 子宮内膜を薄くしてくれて、月経量が減り、月経痛が軽くなります。いれて、3か月間 、少量出血が続くことの多いのが難点。もちろん避妊もできます。費用は入れるときお よそ1万円かかりますが、5年間いれっぱなしにできます。コストパフォーマンスはいい です。毎日薬をのむという手間もありません。子供を産んだことのあるひとばかりでな く、未経産の方にも装着可能です。入れるとき少し痛いかもしれません。排卵周期は止 めません。黄体ホルモンも微量、体にはいるだけです。目立った副作用はありません。 せっかく入れても自然脱出することのあるのが、欠点です。 効果、副作用、コスト、いろいろ勘案して、お考えください。過多月経、月経痛を我慢 する必要はありません。 「子宮頸がんの予防ができるようになりました。」 9年間、国の積極勧奨が中止されていましたが、この4月から、積極勧奨が再開されま した。現在、国内では4価、9価のワクチンが接種可能ですが、定期接種の対象で、公 費でうけられるのは、4価のワクチンのみです。9価のワクチンは定期接種とするか、 検討中とのことです。 そもそも、子宮がんの大部分は、HPVというウイルスの子宮頚部細胞への持続感染でひ き 腫瘍をおこすHPVは、6型、11型、16型、18型、31型、33型、35型、39型、45型、51型 、52型、56型、58型、59型、66型、68型など多数あります。 このうち、4価ワクチンは6型、11型、16型、18型をカバーします。9価ワクチンは6型 、11型、16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型をカバーします。 6型、11型は癌は引き起こしませんが、尖圭コンジローマという醜いいぼをつくります 。 残りの型は、持続感染をして、癌をひきおこします。 多くの人は、一時的に感染しても自分の免疫力で持続感染を防ぎます。 しかし、防ぎきれないで、癌を発症する人がいるわけです。 子宮頸がんワクチンは、たくさんあるHPVの型のうち、それぞれ4種類、8種類の抗体を つくり、感染をブロックします。HPVは、性交渉によって、感染するといわれています 。 そこで、性交渉のある前にうつのが効果的です。性交渉があっても、未感染であれば、 効果はあります。 4価ワクチンは癌の約65%をブロック、9価ワクチンは約90%をブロックします。 どちらのワクチンも尖圭コンジローマは防ぎます。 小学校6年生から高校生までのお子様、定期接種可能で、公費でうてますので、ぜひお 考えください。 また、救済措置で、平成9年4月2日生まれから平成18年4月1日生まれの方も公費で接種 できますので、ぜひお考えください。 9価ワクチンは効果が高いのですが、現状、自費(1回28000円、要3回接種)になります 。 いずれのワクチンをうっても100%子宮頸がんが予防できるわけではありません。 ワクチンをうっても20歳すぎたら子宮がん検診も受けてください。 尖圭コンジローマ予防のために、男性でも4価ワクチン接種が可能です。自費で 1回16500円、3回接種が必要です。 世界中で子宮頸がんは撲滅されるときがくるのではないかと期待されています。 「膣炎の話」 世の中では、膣洗浄器や洗浄液が売られていますが、 その効果はいかがなものでしょう。 当院でも洗浄をしているという女性がいらっしゃいますが、 かえって膣炎を助長しているようです。 成熟女性の膣には、自浄作用という精妙な仕組みがあります。 エストロゲン(女性ホルモン)が膣粘膜に作用して、 グリコーゲンを作り、それを餌にして、 Lactobacillusという乳酸菌が膣内に優勢になります。 乳酸菌は膣内をpH4.5以下の酸性に保ってくれて、 病原菌の繁殖を防いでくれます。 これが膣の自浄作用です。膣の洗浄をすると、 せっかく繁殖した乳酸菌が洗い流されてしまい、 かえって感染を助長してしまいます。膣洗浄に疑問を呈する所以です。 そうは言っても膣炎になることはあります。 おりものの色が汚くなったり、いやな臭いがしたり、かゆみ、痛みが起こったりです。 そんな場合でも自分でする膣洗浄ではなかなか治りません。産婦人科医の出番です。 膣炎の90%以上は、嫌気性菌の増える細菌性膣症、カンジダ膣炎、トリコモナス膣炎のいずれかです。 いずれの場合も正しい診断の上で飲み薬で治せます。 細菌性膣症の場合には、悪玉菌(嫌気性菌)のみやっつけて、 善玉菌(乳酸菌)には作用しないという都合の良い薬があります。 自分での膣洗浄は控えた方が無難のようです。 「もっと自由にピルを使ってみよう!」 服用法1:3週間ピルを服用して1週間休薬します。→28日周期で生理がきます。 服用法2:9週間連続してピルを服用し、3日間休薬します。→84日周期で生理がきます。 服用法3:出血してくるまでピルを続けます。 出血してきたら3日間休薬します。 避妊効果を保つため、最低21日間は連続してピルを服用します。→年間にくる生理の回数を減らします。 平均的な女性の生理周期を真似て、ピルは最初、服用法1で世にでました。 しかし、実は生理周期はもっと長くてよいのです。服用法2、服用法3でも全く問題はありません。 昔の女性は、子供をたくさん産んだので、生涯の生理の回数は少なかった。 現代女性は、生理の回数が多くて、それが現代女性の子宮内膜症を増やしているとも言われています。 煩わしい生理の回数をピルで減らして見ませんか。 詳しくは、深見までお尋ねください。 「一卵性双生児のあいだで卵巣移植に成功」 一卵性双生児のあいだで卵巣移植に成功したことが、Sherman J. Silberらにより、ニューイングランドジャーナル誌に報告された。 双生児の一人は、14歳のときに、卵巣機能不全に陥った。 もうひとりは、問題なく、3人の子供を出産した。24歳になって、 健常の双生児より片側の卵巣皮質が切り取られ、他方の双生児に移植された。 移植は血管の吻合は必要とせず、皮質の髄質への縫合のみで行われた。 移植を受けた双生児は、3ヶ月後には、月経が回復し、 次の周期には、妊娠成立、38週目に健康な女児を出産した。 今回の報告は、一卵性双生児間という限定された状況下での成功だが、 今回の成功で、応用の可能性がひろがる。 若年で子宮癌、卵巣癌になった場合、 化学療法、放射線療法をうけて、癌は克服できたが、 卵巣機能が廃絶してしまうといった例が多くみられる。 病気はなおったが、妊娠できなくなってしまうわけである。 さらに卵巣を冷凍保存する技術が開発されれば、 今回の方法とあわせて、癌の治療前に卵巣組織を保存しておき、 治療後に卵巣機能を回復することが期待される。 筆者もこれまでに若年者の癌の治療を担当し、 卵巣機能がうばわれることに心を痛めてきた。 今回の報告が応用されるようになれば、若年の癌患者にとって福音であり、 とても喜ばしいことと思う。 参考文献 N Engl J Med 2005;353:58-63 Obstetrical & Gynecological Survey 2006; 61:25-26 「ピルは自然に反するか」 外来でよく、避妊のためはもちろんのこと、 生理痛をやわらげたり、生理の量を減らすことをねらって、 ピルを使うことを提案しますが、拒否にあうことがしばしばです。 いわく、薬で排卵を止めるような不自然なことはしたくない。 しかし、本当に不自然でしょうか。 現代の女性は少子化のため、昔の女性に比べて生理の止まる期間が短い、 つまり排卵の回数がずっと多くなっています。 一回の妊娠で授乳期とあわせて2年間排卵が止まるとすると、 10人出産した女性は20年間、 つまり生殖期間(10歳から50歳として)の半分は無排卵で過ごしたという計算になります。 それに対して、平均1人しか出産しない現代女性は、 生殖期間の大半を排卵して過ごしていることになります。 排卵の回数が増えて、現代では、子宮内膜症や卵巣がんがふえてきているともいわれています。 (実際、ピルを長期間服用することで卵巣がんの罹患率が下がることがわかっています。) こうして考えてみるとピルを使って排卵を止めることは、 体に悪いことではなく、あながち自然に反するともいえないのではないでしょうか。 「名曲アルバム」 当院の待合室で上映しているDVDライブラリーの中には、 NHK放送の名曲アルバムがあります。 フランス、ドイツ、ロシアなど各国の風景とクラシックの名曲にひたっていただきながら、 待ち時間のひとときをおくつろぎください。
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